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【地盤】家の地盤調査と地盤改良工事ってどうやるの?
2022年11月30日
家の地盤調査と地盤改良工事ってどうやるの?
家づくりを始めると地盤調査・地盤改良という言葉を耳にしたこともあるかと思います。今回はそんな地盤調査・地盤改良についての基本的な事項をご紹介します。
地盤調査とは?

O様邸地盤調査の様子
地盤調査とは家を建てる前にその土地の性質や地盤の強さを調べる作業です。
地盤が弱いと、長期的に見て大きな沈下が懸念されたり、傾きながら沈む不同沈下の恐れがあります。安心して家に暮らし続けるために、地盤調査をして地盤の強さを調べる必要があります。
地盤調査の種類
ボーリング貫入試験・平板載荷試験など地盤調査にはいくつか種類があります。
一般住宅で使われるのはほぼ「(旧)スウェーデン式サウンディング試験」と呼ばれるものです。
スウェーデン式サウンディング試験(SWS)とは
住宅の地盤調査で最も一般的な手法がスウェーデン式サウンディング試験です。
2020年10月26日にJISが改正され、現在の試験名称は「スクリューウエイト貫入試験」といいます。SWS試験と呼ばれるものです。
わかり易い動画があったのでご参考に。簡単にいうとおもりとスクリューの回転数で地盤の強さを判断する手法です。

写真で管理します
機材は割とコンパクト。地盤調査自体は半日程度で終了し、結果は数日後にでます。
地盤改良業者でも地盤調査を行えますが、当社では地盤調査・解析会社に別で依頼するようにしています。

土のサンプル採取の様子
また当社ではSWSの他にハンドオーガーボーリング調査と含水比試験も行っています。
地表から5m下の土を採取して種類・含水比など細かく調査・記録。地盤解析報告書として後日お客様にお渡しします。
地盤改良工事って?
地盤調査を行って、地盤補強工事が必要という判定結果がでれば地盤改良工事が必要です。
種類は主に次の3つがあります。
地盤改良工事の種類3つ
①表層改良(ひょうそうかいりょう)
改良深度が浅い場合(2m程度)に用いる方法。
地表面付近の軟弱地盤全体を土とセメント系固化材を混合攪拌し、軟弱地盤全体を固化させます。
②柱状改良(ちゅうじょうかいりょう)
軟弱地盤が8mまでの場合に主に用いられる方法。
当社の過去5年内で地盤改良を行った物件を調べたところ、改良方法では柱状改良が主でした。
円柱型の穴を掘り、セメント系固化材を流し込んで柱状の補強体を作り建物を支える工法です。
また新しい方法としてセメントの代わりに砕石を用いる方法(エコジオ工法)もあります。最大施工深度は5mまでですが、自然の砕石を使用するため環境や土地の価値への影響を最小限に抑えることができます。

O様邸地盤改良の様子
深くまで掘るので高さのある機械が現場に入ります。

柱状改良を行った跡
砕石を柱状に入れた跡。直径は40㎝程度、深さは最大で5m。
③鋼管杭(こうかんくい)
軟弱地盤がさらに深い場合に用いる方法です。
鋼製の鋼管杭を地中深くまで打ち込みます。3つの中では一般的に最もコストがかかります。
地盤調査って義務なの?
地盤調査は「瑕疵担保責任保険」に加入するために必要です。瑕疵担保責任保険は新築住宅を供給する事業者に対し加入が義務化されています。ですので基本的にはやる必要があります。
お客様にとっても安心して家に暮らすことができますし、瑕疵担保責任保険によって事業者が建てた建物に重大な瑕疵が見つかった場合にその補修費用を補填できる(保険)というメリットがあります。
まとめ:地盤調査をすることで安心して暮らせる
地盤調査と地盤改良について簡単にご紹介しました。
地盤調査を行って問題が無ければ、地盤保証20年の保証書がおります。